美容室・ヘアサロンのホームページ制作案

美容室のホームページにできること。
それはお客様に比較してもらうための情報を提供することです。
ただ漠然と制作するのではなく、美容室業界とお客様の動向をマーケティングし、
時代に合わせた効果的なホームページとネット展開を作成しましょう。

こんにちは、株式会社SOYAGIMIです。 このページでは美容室・ヘアサロンに関して、1〜2で業界とお客様の動向をマーケティングし、 3〜5で分析結果を反映させたホームページ制作案をご提案しています。 長文になりますが、お客様の制作方針としてご検討頂けましたら幸いです。

1.美容室・ヘアサロン業界の動向と分析

売上高減少、競合増加のネガティブスパイラル

美容室・ヘアサロン業界の動向と推移 美容室・ヘアサロンを取り巻く環境は年々厳しさを増しており、 店舗数はコンビニの約4倍で毎年数千店舗増加、美容師数もここ10年で20%増加していますが、 業界売上高は前年割れが続き減少傾向が顕著に表れています。 このオーバーストア現象は「一般的な他事業と比べて初期投資を抑えて新規参入しやすい」「独立前提の業界慣習」などの 構造的な問題点も寄与していると思われます。【図:衛生行政報告例、矢野経済研究所より引用】

客足+客単価の低下

需要に対して供給が増え続けている状態にある美容室業界では、一店舗の売上が落ち込むのは当然のことですが、 それに加えて客足低下(来店サイクルの長期化)、客単価の低下という要素、 何よりお客様の節約志向と日本人口の減少傾向から、業界全体の売上高も減りゆく流れの中にあると予測されます。 この流れが続く限り競争は激しさを増し、明確な対策を実施しない美容室は淘汰されていくと予想されます。 【下表:生活衛生関係営業の景気動向等調査結果から抜粋】

2005 2010 増減
競業店舗数 472 587 ↑24.4%
従業員規模(1〜4人) 307 466 ↑51.8%
従業員規模(5人〜) 215 146 ↓32.0%
平均客数(平日) 10 7.6 ↓24.0%
平均客数(休日) 13.9 9.7 ↓30%
定休日数(日) 5.5 5.4 ↓2%
営業時間(時間) 9.4 9 ↓4%
2005 2010 増減
平均料金(円) 6118.3 5935.2 ↓3%
カット(円) 3419.2 3387 ↓1%
パーマ(円) 7226 7499 ↑4%
カラー(円) 5621.6 5476 ↓3%
縮毛矯正(円) 12951.8 11170 ↓14%
着付け(円) 5937.4 5426 ↓9%
フェイシャル(円) 3249.5 1415 ↓56.5%

1〜4人の小規模美容室が増加し5人以上の大規模店が減少している流れにあり、先の競合店の増加理由が裏付けられています。 さらに前項表に見られるように、店舗数は増加し続けていますので、この流れは現在も継続されていることが伺えます。

インターネットの活用状況(美容室サイド)

小規模美容室が増加傾向にあり、限られたマンパワーの中で競争激化は避けられない状況において、求められるのは業務効率化によりサービスクオリティを向上させることだと考えられます。 効率化を手助けする代表例がホームページなどのシステムですが、美容室業界においてインターネットの活用状況は下記表のようになっています。 【下表:生活衛生関係営業に関する調査結果から抜粋(2015)】

実施度 効果あり
自社HP開設 28.5% 49.8%
情報サイトへの登録(ホットペッパー等) 23.8% 37.8%
業界団体HPへの登録 16.0% 16.1%
SNS 26.2% 30.4%
Twitter 5.3% 5.1%
実施度 効果あり
ブログ活用 17.6% 26.3%
メルマガ 5.3% 9.7%
その他 4.9% 11.1%
特に実施していない 48.6% -

最も実施され効果が認められる施策は「自社HPの開設」、次いで「SNS」や「ブログ活用」となっています。 驚くべきは半数近くが2015年時点でインターネット関連の施策を「特に実施していない」ことです。 2、30代のお客様が美容室を選ぶ理由の中で「スマートフォンからのネット予約が可能」が新規・リピーター共に上位にある中で、 HPを含めたネット活用をされていない美容室では機会損失が継続的に続いていると思われます。

2.美容室・ヘアサロンを検討するお客様の動向

美容室を利用するきっかけ

美容室・ヘアサロンを利用するきっかけ きっかけとして最も高いのは「自宅などから近い」となっており、「ネット・紙媒体」の効果は女性が群を抜いています。 2012年のデータですので近年ではネットと雑誌が逆転していると推測され、さらに自宅、人伝てなどがきっかけで来店される方も最終的にネットで確認している可能性が高いと思われます。 また年齢層が高くなるにつれ、ネットや雑誌などの広告効果は薄れ、人伝てなどのアナログ情報がきっかけになりやすい傾向にあり、SNSやブログなどは20代までの女性に効果が認められています。

利用時に重視するポイント

美容室・ヘアサロンを利用時に重視するポイント 立地や設備(おしゃれ・清潔)、スタッフ技術(提案力・理想実現)、料金の安さやメニューの豊富さが重要視されていることが分かります。 20〜39歳辺りの子育て世代では、キッズスペースや託児サービス、そしてネット予約も他世代よりポイントを得ており、バリアフリーについてはシニア世代はもちろんですが他世代でも一定のポイントを得ています。 これはフラットな内装が望まれていることを示唆しています。

インターネットの活用状況(お客様サイド)

美容室・ヘアサロン利用者におけるホームページ等の活用経験 その活用経験・機会の増減

2012年時点のデータで増加傾向にあるので、現在はより多くのお客様が活用していると推測されます。 次に、年齢男女別の活用度とインターネットを活用する利点についてまとめた資料を見てみましょう。

年齢性別ごとの活用度 年代別の活用状況を見ると全体的に女性が高く、20歳〜59歳までのメインターゲット層で大きく差がついています。

ホームページ等を活用する利点 活用する利点を確認すると、「HPを見ることで美容室の概要がわかる」という項目が男女共に圧倒的であり、HPの重要性を再認識することができます。 また女性に関しては「クーポン券を入手」「口コミ情報」の項目も男性を上回っているため、美容室のサービス内容と価格などを吟味している姿が伺えます。
【全表:理容店・美容店に関する消費者意識と経営実態調査結果(2012)より抜粋】

検索キーワード候補による需要確認

美容室・ヘアサロンのホームページを訪れるユーザーはどんな情報を探しているのでしょうか? 検索キーワード候補から、ユーザーの求める潜在的な需要を掘り起こしてみましょう。 【Googleサジェストから取得分析】

キーワード候補数 美容室・ヘアサロンを絡めたキーワード数は9,790個以上。ボリュームとしては大規模の部類に入ります。
美容室+地域名+α 圧倒的に多いのは地域名との組合せですが、これに加えて「メンズ」「学生」というキーワードが付け加えられているものも多くあります。
美容室+メニュー項目 例えば「着付け」「眉カット」「シャンプーのみ」など希望のサービスに対応している美容室を探したいという需要が伺えます。
美容室+求人 美容室で働くための求人情報を、検索エンジンから直接検索する傾向もあります。
美容室+値段 「安い」という漠然としたものから、500円、5000円といった直接的な値段を組み合わせて検索するパターンもあるようです。

検索候補から考えると、美容室に関連する情報は「地域名+メニュー項目」といった所に需要が多く見られます。

3.マーケティングを反映させたホームページ制作方針

美容室業界の現状まとめ

美容室・ヘアサロン業界の現状まとめ

これまでのマーケティング情報を元に、美容業界の現状について分析してみました。
前提にあるのは店舗の乱立と個人消費の低迷、それらが起因となり店には利益減少サイクルお客には比較検証サイクルが生まれ、それらが店とお客の間にネガティブなスパイラルを引き起こしています。 図の中で赤い部分(経済低迷、店舗乱立、孤児消費低迷)については施策がありません。 オレンジのお客様のサイクルも流れは止めることは出来ませんが、しかしながら、そのサイクルにアプローチすることは可能です。 その橋渡しになるのがホームページを含めたシステムを構築することだと考えられます。

目指すは店サイクルの改善と利用頻度の安定

現状1人店が多くを占める美容室業界においてマンパワーは限定的です。 それを補うためにHPによるオートマチックな宣伝、WEB予約システムによる予約業務の軽減を行い、限られたマンパワーに余力を生むことから始めましょう。 これらはそのままお客様サイクルへのアピールにも繋がります。 余力を生かして実店舗で提供するサービスクオリティに反映させることが大切です。

比較作業は労力、お客様は「楽」になるために努力している

比較作業は労力が掛かる作業で努力とも言えますが、なぜお客様は努力するのでしょうか? それはやはり「」になりたいがためであると言えます。 「楽」とは悩み考察痛みなど負の要素を「考えなくても安心」状態のことを指します。 近いから楽、選ばなくていいから楽、料金に悩まなくていいから楽、目的のスタイルになるから楽しい、任せて安心だから楽、など様々ですが、 美容室がお客様にこれらの「楽」を提供できば固定客となり信頼感に繋がるものと思われます。
固定客を増やすことで、利用頻度の低下を防ぎ、経営の安定化へと繋げます。

需要の細分化へ対応するためにトータルビューティーサロンへ

カットやカラーなど髪関連だけでなく、お客様の需要はネイルやフェイシャルなど全体的な要素へと細分化されています。 これらに対応または提案出来ることにより、お客様との信頼感が高まり「楽」を提供することができ、固定客として定着する効果が期待できます。 また顧客単価を高めるのにも有効で、「納得できるサービスなら単価アップを受け入れる」というアンケート結果も多くあることから、 今後の美容室においては必要なサービス展開になると思われます。
そしてこれらをお客様の比較サイクルへ投入するために、しっかりとHPでアピールすると良いでしょう。

固定客を安定させ店内販売につなげる

固定客が安定することでサービス対価も安定しますが、さらに店内販売品も購入して頂けやすくなるかと思います。 そしてその商品を気に入って頂ければ、商品が無くなる前に来店頂けるというサイクル構築にも期待できますし、お店の売り上げ増にも貢献してくれます。

美容室を伝えるHP

どのような理由がきっかけであれ、お客様は来店する前にお店のHPで概要をチェックするのが一般的な流れとして定着しています。 比較的若い世代には憧れ、30代以上のお客様がターゲットなら親切といったように、デザインやコンテンツもお客様に合わせて比重を変えるべきです。 もちろん全てのお客様にとって「使いやすい」というユーザビリティの設計は必須になります。

4.Web予約システムでリピート増、サービス向上

ダブルブッキングについて

電話予約のみの美容室様がWeb予約システムに躊躇する理由の一つはダブルブッキングにあると思います。 しかし、これは簡単に防ぐことが可能です。
現在は電話を受けて予約表など紙ベースに書き込まれていますか? それでしたら、紙の代わりにWeb予約システムの管理画面を常に開いておき、電話が鳴ったら管理画面を見ながら対応しお客様の代わりに入力してあげれば良いのです。

弊社では高機能で使いやすいRESERVA予約システムをお勧めしています。

利便性を高めリピート率を向上させる

電話予約だけですと美容室の営業時間内にコンタクトを取らねばならず、お客様にとっては想像以上に不便なものになっています。 24時間予約可能にすることで、機会損失も防げますし、何よりお客様にとって有益であることを忘れてはなりません。

お店のサービスも向上

Web予約が浸透すれば、電話予約も減少し、お店の業務も効率化することは間違いありません。
Web予約システムは予約が入る度に指定のメールアドレスへ予約内容を送信しますので、サービス中であってもポケットに入れた携帯電話が振動することで有無を把握することができます。
お客様からしてみればサービス提供中に電話が掛かってきての中断というのは気分の良いものではありません。サービスを提供側都合で中断するのは、あまり受け入れられない行為であること、お客様の善意に甘え気を使わせてしまっているということを再認識してください。

某大手クーポンサイトとの併用、移行

某大手クーポンサイトを利用している美容室も多いと思いますが、高額な月額費用に見合ったものでしょうか? 確かに新規顧客は多く来店しますが、固定客に結びつかないという意見をよく耳にします。 これからの美容室に求められるのは、新規顧客獲得に競争力を費やすのではなく、一人一人のお客様との信頼関係を築き、長期間利用していただける固定客になって頂くことです。 それでもクーポンサイトを利用するのは付属している予約システムがあるからではないでしょうか。 費用対効果に見合わず初見の対応に追われるのが大変でしたら、オリジナルの予約システムとの併用をオススメします。

5.ご提案!美容室のコンテンツ制作案

美容室の必須コンテンツ

美容室における一般コンテンツでは、『コンセプト』『店内紹介』『メニュー&料金表』『アクセスマップ』の4つが必須になると考えられます。 特に店内紹介は重要な要素であり、お客様によっては人が多くてうるさい美容室は嫌だ、小ぢんまりとした所が良い、という方もいらっしゃいます。また、キッズスペースなど特別な施設があるのならしっかりとアピールすることで訴求力も高まるでしょう。

魅力的なスタッフ紹介ページ

客目線で考えると初めてのサロンへ行くのは多少不安を伴います。 サービスが自分に合うのか、雰囲気はどうなのかなど多々ありますが、そう言った不安を解消させるためにサービス提供者であるスタッフのプロフィール紹介を徹底的に行いましょう。 単なる名前と自己紹介コメントではなく、趣味から始まり出身校・出身地、特技などその人物像が想像できるレベルで紹介できると良いと思います。

美容室の追加コンテンツ

その他に「スタッフ紹介」「ヘアースタイル」「お客様の声」「スタッフブログ」といったコンテンツが上げられます。
これらは運営していく上で追加&更新していかなくてはならないコンテンツですので、弊社提供の更新システムと相性が良く、運営者様が日々更新していくことが可能です。
ただし、更新&追加コンテンツは定期的な作業が求められるため、美容室ごとにそれが可能かどうかを判断し設置すると良いでしょう。

SEOを念頭に置いたコンテンツ作り

弊社が美容室を運営していると仮定しコンテンツを企画するのでしたら、まず「 地域名 × サービスメニュー 」キーワードに対応したページ作りを行います。
サービスメニューは、カットやパーマ、着付けといった美容室で提供するサービスのことです。
これらの対応ページにおいて、特色や工程、ケーススタディなどを紹介し共感を得られる内容にし、地域に住んでいるお客様の潜在的なニーズに対してアピールチャンスを作る計画を立てるでしょう。
またこういったキーワードで来られる女性のお客様は、年代層が30代前後と高単価の可能性、「クーポンマニア」では無い、わざわざ遠出する必要を感じない、といったことも考えられるので、気に入って頂ければ長期的なリピーターとして期待することができます。
実際遠出する方の方が単価は高いかもしれませんが、その分回転率や利用頻度が低くなるのではないかと思います。
これらの計画についてあくまで仮定なので効果は検証しなくてはいけませんが、こういった努力を行いページを増やしていくことで、最終的に「 地域名 × 美容室 」というキーワードで上位表示されやすくなります。

クーポンで新規顧客

やはり割引制度があると足を運びやすくなるのは事実です。
ホームページ上でよくあるのが「このページを来店時にお見せください」、といったクーポンページですが、 SOYAGIMIではデザインされた画像でクーポンを発行できるシステムを備えています。(画像の方が見栄えよく、デザイン性も重要ポイントである美容室に最適です。)
画像で発行すると、知り合いにもメールやメッセンジャーで渡せるので、営業の幅が広がります。
クーポンの条件や記述内容はシステム内からテキストを入力するだけで編集可能で、一度設定すればホームページ内の各所で自動的に露出されるようになります。

SNSへの対応

来店するきっかけの調査アンケートにおいて、SNSやスタッフブログを通じて来店されるお客様は、 そのほとんどが29歳以下の女性のみ、という結果になっています。(特に10代が多い) これらの性別年齢層がターゲットでしたら展開するべきですが、他の年代層がメインでSNS運営が負担と感じるならば一度考慮するのが良いと思われます。

面貸し

状況が許されるなら、面貸しを希望するフリーの美容師へのアピールも忘れず行うべきです。面貸し希望の美容師様もまずはホームページを見て判断されるはずですので、設備や必要事項を分かりやすくまとめて迎い入れる姿勢を感じてもらえるようにしましょう。
面貸し料など金銭的な部分は一般のお客様へさらすものではないので、問い合わせ後お伝えするスタイルで良いと思います。

求人情報

求人情報誌や求人サイトへの掲載には馬鹿にならない費用がかかります。一回きりで済めば良いですが、大抵は複数回掲載しなければ効果は現れないので、結果的に明示されている金額の数倍かかることも多いと思います。
その点自社ホームページ上で求人情報を掲載できれば費用は無料なので、募集もかけやすくなりますし、その地域で働きたい美容関係者へ直接的にアピールすることができます。 その際もホームページのクオリティが高ければ、より良い印象を受けてもらえてコンタクトしやすくなるでしょう。

オリジナルのメニュープラン

カットに対して幾ら、カラーは幾ら、というのが一般的な美容室の料金体系だと思いますが、月額サービスで提供するプランがあっても面白いと思います。
例えば「ファミリープラン」と称して「一家族4人まで月額1万円でカット」という設定を付けたりすれば、固定客として長期間見込むことが可能であると思います。
月額料金を頂けるスタイルを確立できれば経営基盤も安定し計画も立てやすくなりますし、新規客だけにクーポンなどで割引するのではなく、いつも利用してくれるお客様向けの割引プランが実現できると末長く愛される美容室になることは確実ですね。

6.サンプル&制作事例

こちらはサンプルになりますが、美容室の実際の雰囲気を見ていただけます。

美容室・ヘアサロンのホームページサンプル

株式会社SOYAGIMIは、美容室・ヘアサロン専門ではありませんが、ホームページ制作におけるプロフェッショナルとして、 まず業界のマーケティングとユーザー動向を把握し、時代性を考慮しながら制作の土台となる方針を決めています。 これは格安プランにおいても同様です。 ホームページ制作をご検討されているお客様と、ご一緒できる機会を心よりお待ち申し上げております。