動物病院のホームページ制作

動物病院は地域密着型のサービスですが、専門性の高い情報発信の場でもあります。
ユーザーの傾向を把握し、その地域で頼られる存在として、積極的に情報発信していきましょう。

1.動物病院・ペット業界の動向

クロスオーバーによる競争加速

ペット飼育数と動物病院数の推移 犬と猫の平均寿命推移 犬猫を合わせた飼育頭数は2010年から2015年の間に約8%減少しているのに対し、 動物病院数は約10%増加しています。 飼育数の減少について飼い主の生活環境や経済力も関係しますが、シンプルに犬猫の寿命が延びていることも影響されると推測されます。 これらのデータから今後の動物医療業界においては、需要と供給のクロスオーバーにより競争が激しさを増すと推測されます。

ペット業界の現状〜ゆるやかに拡大

ペット・動物病院業界の市場推移 矢野経済研究所「ペットビジネスに関する調査」レポートによると、2014年度のペット関連業界は前年度より増加傾向にあり、弊社が調査した結果でも上記図のようにペットフードと動物病院費用については増加傾向にあります。 ペットフードについては出荷量は減少傾向にありますが、高単価商品が好調で結果的に規模が拡大し、動物医療についても保険加入数も増加傾向にあることからペットを家族として認識する度合いが高まり医療費の増加につながっていると推測されます。

サービス対価の上昇で拡大するペット業界を懸念

動物病院を含めたペット関連業界はゆるやかな拡大傾向にありますが、果たして何時までこの状態を維持できるのか疑問が遮ります。 というのも、犬猫の飼育頭数+ペットフードの出荷量は確実に減少傾向にあるためです。現在はサービス対価の上昇傾向により拡大を維持していますが、 価格の上昇には限界があり、母体が減りゆく業界は斜陽であると言えます。 価格の上げ止まりに達した時、さらなる競争原理が働くのではないでしょうか。

2.動物病院に求められていること

お客様は比較意識が定着傾向にある

美容室・ヘアサロンの提案ページでもご説明していますが、近年インターネットの発達により、お客様はサービスを比較するという意識が一般的に定着しています。 他ジャンルで鍛えられた比較意識は、動物病院選択の際にも発揮されることは想像に難しくありません。 このような時代では、より質の高い比較対象になりうるホームページが求められています。

検索キーワードによる需要掘り起こし

動物病院のホームページを訪れるユーザーはどんな情報を探しているのでしょうか?
まずは検索キーワード候補から、ユーザーの求める潜在的な需要を掘り起こしてみましょう。 【Googleサジェストから取得分析】

検索キーワード候補数 動物病院を絡めたキーワード数は5,553個以上。ボリュームとしては中規模程度の部類に入ります。
圧倒的に多いのは「地域名+動物病院」 これによりユーザーは、生活する各地域の動物病院を探していることが予測されます。
次点で求人情報を求めている 動物病院のサービスを探すだけでなく、動物病院で働くための情報を求めている方も多くいます。内訳としては、アルバイト、事務、看護師といった具合です。
口コミ情報と料金目安を判断材料に より良い動物病院を見つけるために、口コミ情報、そして一般的な基準を求めるために料金目安を確認したいという需要があると思われます。
治療に関するサービス 例えば「夜間」というキーワードで、夜の急病時の対処方法を求めていたり、対象の動物名、電話相談、治療方法、外科・眼科など治療科、トリミングやホテル、里親などの情報も求めているようです。 また動物治療についての知識を高めるためのノウハウを求めてもいます。

動物病院を軸にした検索キーワード候補は、これら4つの分類に大別されています。

動物病院+付加価値のある動物関連サービス

アニコム損害保険株式会社「ペットにかける年間支出調査」によると、過去5年の間全体的な支出は横ばいですが、 ペットホテル・ペットシッターに関する費用だけは年々増加傾向にあります。 キーワード調査でも動物病院にホテルなどのサービスが付帯しているか興味を注がれているようです。 また、動物病院を中心としたペットコミュニティを主催するのも魅力的です。 こういった付加価値のあるサービスを展開することにより、他院に対して差別化を図りアドバンテージを持つことができると推測されます。

3.ホームページ制作方針

オーナーがホームページに求める成果は、やはり新規顧客を増やすことにあると思います。そのために重要な考え方を確認してみましょう。

お客様の求めている需要を認識する

検索キーワード候補や、お客様が動物病院を選ばれる場合を想像しながら判断するに、多くは口コミや記憶などローカル情報を元にすると思われますが、インターネットを通じて情報収集する方々は「立地」「料金」「診療サービス」「先生と医院の雰囲気」を判断材料として重要視されると思われます。
従ってホームページ上でこれらを適切に表現できれば、それだけで他院よりアドバンテージを持てることになります。

立地条件

まずお客様はお住いの地域で営業する動物病院を探すことから始めるでしょう。
立地条件とは医院の場所のみに限らず、駐車場の有無や使い勝手などを考慮される方もいらっしゃいます。(特に女性)
立地の絶対条件を変更することは出来ませんが、後述する治療特色や対応動物種などの条件がマッチすれば、新規顧客の獲得地域は飛躍的に広がりますし、親切な姿勢は好感を呼ぶものと思われます。
最終的には「地域名+動物病院」にて上位表示を目指し安定したアクセスを定着させるのがベストです。そのためにもGoogleプレイスへの登録はしっかり済ませておきましょう。

料金

治療内容や対象によって治療にかかる費用は様々ですが、目安となる金額を提示することで初見者は来院しやすくなります。
犬猫の外傷・病気、健康診断や予防接種・フェラリア薬の料金設定を明確にすることで目安になると思われます。

先生と医院の雰囲気

立地と料金については、言わば定型文のようなものでアレンジ幅が狭い要素ですが、院内の雰囲気はアレンジ方法によって付加価値となり他院との差別化となりえます。
飼い主にとってペットは我が子同然の存在ではあり、雰囲気を判断材料にする際「優しさ」や「安心」といったキーワードが念頭にあると思われます。
院内の柔らかいイメージ紹介、ホームページのデザインなどポイントはありますが、「安心で優しい雰囲気」を表現するのに「笑顔」に勝るものはありません。 「優しさ」や「安心」には人当たり、患者にとっては簡単であること、任せれば自分は考えなくて安心であるという考えが潜在的に含まれており、笑顔にはそれらを包括して納得してもらえる包容力があります。
よくある胸像のようなプロフィール写真でなく、誰かと話している最中に溢れる笑顔、スタッフの笑顔の集合写真など自然な演出をされた写真を掲載し、真撃なコメントと一緒に掲載することで高い訴求力になると思われます。
こういった雰囲気作りが電話やメール相談など、自発的なコンタクトを生み出しやすく、 検索キーワード候補からは読み取れませんが、最終的な判断材料にもなりやすい重要なポイントです。

内科?外科?

動物病院の先生によっても得意な治療分野があると思います。 例えば骨折などの外科治療が得意なのか、内臓疾患などの内科治療が得意なのか。
あえて表記する必要が無い場合もありますが、困っている飼い主にとってペットのために最善を尽くしたいという想いは強いものです。
動物病院は総合治療という側面が強いですが、時代と共にあらゆる分類は細分化される傾向にありますので、あえて明記することで今までより広範囲に商圏を広げることが可能です。こういった要素は立地など変更不可能な条件を超えて機能します。

このようにホームページを作る際は、ユーザーが何を求めているかを想定し、それに合わせた解答を用意して差し上げるのが大切です。 次に期待するのは新規顧客が固定客となり来院してくれることです。ここではリピーターを継続させるための考え方を確認してみましょう。

動物治療の情報サイト

治療方法などを紹介するのも良いですが、ペットの不調症状から推測される症例を分かりやすく説明することで、ペットに異変を感じたお客様が御院のホームページを参照する流れを期待することができます。
予めこういったノウハウを提供することで、電話による相談対応も軽減されるかもしれません。

SNSで定期的な情報発信

季節ごとの予防接種やワクチン、健康診断など、既存の顧客に対して有益な情報を発信することで来院サイクルを安定させることができると思います。
ホームページ上でお知らせとして表示させるだけでなく、SNSを利用しアクティブに顧客のデバイスに届ける工夫が必要です。
こういった流れが定着してくると、郵便物を削減できるのでコストカットにも期待が持てます。

おすすめ商品の紹介

ペットフードやペット用品など良い商品を紹介するのも顧客サービスにつながります。
ペットフードのような消耗品は、来院サイクルや売り上げに直結しますので積極的に紹介すると良いでしょう。

既存の顧客の来院サイクルを安定させるには、まずホームページの活用率を向上させる、活用率を上げるために情報を充実させることが必要です。
そうすることで動物病院からのメッセージが届きやすくなり、効果が継続・安定しやすくなると思われます。
その為に、院内でもQRコード付き張り紙などでホームページの告知を積極的に行ってください。

4.ご提案!動物病院のコンテンツ

1〜3を踏まえて、動物病院のホームページに必要なコンテンツをピックアップしてご提案致します。

○○動物病院について

このコンテンツで動物病院のコンセプト・特色、先生の紹介、院内写真などを紹介し、やさしい雰囲気を演出するようにします。
提案型のトップページの場合、内容が少し重複しますが、こちらはより詳細な動物病院についての情報を紹介する位置づけです。

初診のお客様へ

新規顧客のためのガイドラインです。
このコンテンツは初診の方に、疑似体験によって診療の流れをご説明し、来院を促す役目があります。

治療について

このコンテンツで診療方法、診療可能な動物種類、治療内容、一般的な治療項目の料金、設備紹介などを行います。
これによりお客様へ明確な判断基準をご提供することになります。
特殊な治療については別ページを設けて説明した方が良いですが、基本的に1ページで完結するようにまとめると読み手の負担も軽減します。

診療日時・アクセス

動物病院の場所や駐車場の有無などを、地図や写真で伝えるコンテンツです。
アクセスルートや動物病院の定型情報もこちらに掲載します。

動物の病気に関するコンテンツ

このコンテンツを作るには動物病院様の努力が必要不可欠ですが、一度作ってしまえば長期にわたって御院ホームページの強みになります。
症状から症例を紹介したり、予防接種の種類やスケジュール、ペットとの付き合い方など、専門家による説得力の高いコンテンツに仕上がげることができれば、 営業範囲外、日本全国にアピールすることが可能でありアクセス数が集まる可能性が高いので、広告掲載によって新たな収益源として期待することもできます。

お客様の声+口コミ

可能なら是非掲載したいのが、お客様の声をまとめたコンテンツです。
第三者の口コミを最終判断とする方は多いので、来院されたお客様にご協力頂くことが可能なら継続して掲載しましょう。

その他

その他には、一般的なお知らせ、スタッフブログ、お問い合わせフォーム、サイトマップ、個人情報保護方針などを掲載すると良いでしょう。

株式会社SOYAGIMIは、動物病院専門ではありませんが、ホームページ制作におけるプロフェッショナルとして、 まず業界のマーケティングとユーザー動向を把握し、時代性を考慮しながら制作の土台となる方針を決めています。 これは格安プランにおいても同様です。 ホームページ制作をご検討されているお客様と、ご一緒できる機会を心よりお待ち申し上げております。